日本語は同じ読み方でも、意味が違う漢字が多くありますよね。
「とも」と読み、「きょう」とも読む「共」「供」は仕事でも使う機会が多くて、どっちを使えばいいのか迷いませんか?
「共」は対等な立場の場合、「供」は主従関係がある場合に使います。
意味の違いや覚え方、例文など紹介していきますね。
「共に」と「供に」の意味のちがい
「共に」「供に」の意味の違いを紹介します。
「共に」の意味は、
- 一緒にあることをする様子
- 揃って同じ状態
- あることに伴って、別のことが同時に起こる
ことを意味します。「共に」と漢字で表記するときは「一緒に」と覚えておくと間違えることはありません。
「供に」は、「共に」の当て字になります。
「供に」は「共に」の「共」+「にんべん」=「供」になるのです。「供に」は「共に」に人々が関わる言葉です。
- 従者
- 人の後ろに付いていく
- 主人に仕えて付き添うこと
を意味しています。
「共に」と「供に」の意味は、「一緒であること」「揃って同じ状態であること」「別のことが同時に起きること」に人々が関係するか否かで表記がかわります。しかし、読み方は「ともに」になります。
発音も同じ、使い方も同じなのかな?と思いそうですが、「人々」の関係具合で意味が変わります。会話の中では発音が同じなので分かりませんが、文章として書く場合・パソコンで入力・スマートフォンで入力する時は漢字になりますので、正しく使い分けをします。
「共に」と「供に」の使い分けと例文
「共に」「供に」は人々が関係することで表記が変わるわけですが、これから「共に」「供に」の使用例を紹介していきます。
「共に」の例文
よく見聞きする例文は、「共に歩む」「共に歩みましょう」です。
「共に歩む」とは、一緒に人生を過ごしていきましょう・一緒に人生をおくりましょうという意味です。月日を過ごす・人生を送る・物事の進行・進展・出掛けることに対して使います。
「共に歩む」の「歩む」は徒歩を意味していません。「月日をおくる」「人生をおくる」ことを意味しています。
営業社員がお取引先様に新製品・新サービスをセールスするトークとして前向きな姿勢を表現しています。「〇〇サービスプロジェクトの成功に向けて共に歩みましょう」と使ってみてはいかがでしょうか?お取引先様から好感度を得ることができます。
前記の使用例はビジネス向けでしたが、プライベート用を紹介します。
「共に生きる」「共に生きていきましょう」です。
「一緒に生きていきましょう」という意味で、異性に気持ちを伝えるときに使えます。プロポーズの時にも使えますし、大切な人に贈るセリフとして重みがあります。
「供に」の例文
次に「供に」の例文を紹介します。
人々が関係して主従関係にあるときに「供に」を使用します。昔話しになりますが、「桃太郎は犬と猿・キジを供にして鬼退治に行きました」のように「家来を連れて行く」と主従関係があるときに使う文章です。
「供に」は「そばに居る」「付き添う」ことで主従関係を生じます。「供に」の「供」は家来・部下・秘書などの所有物的要素を含んでいます。「共に」は主従関係ではなくて対等な関係です。
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最後に
メールをする時や記事やを作成しているときに「共」「供」の使い分けが、曖昧になることがよくあります。
「共」の意味は、「同じであること」「同一」「一緒」「同時」なことで、対等な立ち位置で、行動を一緒にすることです。
「供」の意味は、「人の後ろにつき従って行くこと」「主人に仕え、つき従う人」「従者」「神仏などにささげそなえる」ことで、主従関係があります。
対等か、主従関係があるかないか、で使い分けると迷いません。
【供】主人に従う、主従関係
「共」「供」は単語の上下に付けて使用されることが多い漢字ですよね。
「共」は「共通」「共感」「共同」「共産」「共益」「共栄」「共演」など多くの単語があります。
「供」は「子供」「供与」「供給」「など多くの単語がありますが、「共」・「供」は単語になると、「一緒に」「同等に」や「主従関係」「主人に従う」の単漢字の意味合いが薄らいでいくようです。