百舌鳥は三文字なのに『もず』と読むので、漢字だけ見ると読み方がわからないですよね^^; 百舌鳥の由来や世界遺産に決定した堺市百舌鳥古墳に百舌鳥がつく理由。百舌鳥にちなんだ四文字熟語など、百舌鳥に関することをまとめました!
百舌鳥が三文字になった由来
百舌鳥は三文字の漢字で成り立っていますが、読みは『もず』と二文字です。もずが三文字になった由来は、もずという鳥は様々な鳥の鳴き声を真似できるので、たくさんのという意味から『百』がつき、その声は舌を使うので『舌』という漢字が使われたと言われています。
百舌の二文字だけで『もず』と読めるんです。
由来を知ると、「なるほど!」と思いませんか?
実は、日本語には、このような漢字が結構たくさんあります。
このような漢字のことを、熟字訓(じゅくじくん)といいます。
まず、二つ以上の漢字で、その一つの対象物を表す語のことです。
上で紹介した、百舌鳥がそうです。
百舌鳥は二つ以上の漢字でなりたっていて、『もず』という鳥を表すので、熟字訓です。
熟字訓とは、漢字の一つひとつの単位ではなく、訓読みをして、その漢字ひとかたまりで対象物を表す語というわけです。
漢字一つずつの読みでなく、熟語としての意味に日本語をあてたため、発音しない文字が含まれていることもあります。例えば、百舌鳥の最後の鳥は発音しません。
百舌鳥以外の熟字訓
百舌鳥以外にも熟字訓はたくさんありますので、ちょっとだけ紹介しておきます。
( )内が熟字訓の読み方です。
この中で、理解しやすいのが『今年』なので、とりあげます。音読みでは『こんねん』となりますが、この『今』と『年』の二文字をパッと見ただけで、「ことしのことだ」とすぐに漢字の意味がわかりますよね。
紅葉(もみじ)
昨日(きのう)
明日(あす・あした)
明後日(あさって)
今年(ことし)
竹刀(しない)
浴衣(ゆかた)
梅雨(つゆ)
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百舌を使った四文字熟語
百舌には、百舌勘定という四字熟語があります。
百舌勘定の意味は、
上述したとおり、モズは他の鳥たちの鳴き声を真似るのがとても上手なので、おしゃべりも得意で口がうまいので、ハトとシギに支払わせるように言い包めてしまった。
ハトはハがつくので8文、シギはシがつくので7文出せばいいよ、と言い包めましたとさ。
モズは小さくてかわいらしい風貌をしていますが、悪知恵が働く鳥なのでしょうか・・・。実は、モズにははやにえという習性があります。
百舌鳥のはやにえ
モズは、昆虫、カエル、トカゲ、小鳥、小ネズミなどを食べていますが、捕まえた獲物をその場で食べません。『はやにえ』といって、枝に捕まえた獲物を突き刺して完全に息絶えてから食べます。
ですが、枝に突き刺してしばらく放置している間に、他の生き物に食べられる可能性もあります。
以下の動画は百舌鳥がミミズをはやにえしている最中を撮影したものです。雀や動物をはやにえしている動画もありますが、結構グロイのでミミズを載せておきます。
百舌鳥のはやにえについては諸説あります。
・備蓄説・保存説
エサが多いときにはやにえにして干しておくことで保存食として活用している。
・なわばり説
せっかく捕まえたエサをすぐに食べないで、枝に干しておくのは、他の生き物になわばりだと知らしめるため。
・肉食者としての本能
お腹が減っていなくても、エサが近くにいたとき、肉食としての本能で獲物を捕らえる本能の行為。
堺市の百舌鳥古墳に百舌鳥がついている理由
世界遺産に決定した堺市の百舌鳥古墳にはモズの名前がついていますが、なぜ百舌鳥の漢字が使われているのでしょうか?
実は、このような言い伝えがあります。
堺市は古墳が多い土地柄から、かつては森におおわれていたので、鹿などの動物もたくさん暮らしていたのでしょうね。
このような言い伝えから、堺市の古墳群は、百舌鳥と名付けられたという説があります。
堺市では、百舌鳥を市の鳥として指定していて、キャラクターとしてもとりあげています。
堺市百舌鳥古墳が世界遺産に認定されたので、一度は見てみたいものですよね。ところが、実際に行ってみると、入口(上の写真)と森しか見えないんですよね^^;
なんせ、巨大なので上からじゃないと古墳ってわからないんです・・・。ヘリコプターで上空から見るとバッチリ見えるんですが、お金払ってそこまでしなくても見る方法があります!
堺市役所の展望台に行ってみてください^^堺市の展望台については別の記事でアクセスなどの情報をまとめていますので、是非参考にしてみてくださいね^^
▼合わせて読みたい▼
https://chielabo.com/nintoku-emperor/
まとめ
百舌鳥の読み方は、百舌の二文字で『もず』と呼んでいましたが、この二文字では鳥だと想像できないため、最後に鳥の一文字をつけて三文字で百舌鳥と読むようになりました。
日常に使っている漢字にも、今日や明日などのような熟字訓(じゅくじくん)がたくさんあります。