コーヒーには薬として利用された歴史がある
コーヒーの木は、人類の誕生より古いようで、エチオピアのアビシニア高原に自生していたようです。自生していた木は長い間人に知られることなく、生息していました。
コーヒーの木に実があることは発見しましたが、当初は木の実を乾燥させ煎じて「薬」として使用されていました。
なぜ「薬」として使用されるようになったのかというと、
と思ったことが切っ掛けだったようです。
発見した人が修道院へ相談に行き、「眠気覚まし」の効果があることが解り、「薬」として大切に使い始めたそうです。
その後、木の実には「寒気を防ぎ、湿邪を払う」効果がある「薬」として世界に広まっていきました。嗜好品として飲用させるようになったのは、19世紀以降とされています。
コーヒーを煎じる切っ掛けは山火事!?
現在のコーヒーは、種を撒いてから3年目くらい経過すると深緑の葉の間から小さな白い花を咲かせます。受粉後には白い花から緑色の小さな実に成長します。そこから8ヶ月ほど経過すると深赤色の実に熟します。
深赤色に熟したら実の収穫期になります。収穫した実は脱水工程・水洗い工程・乾燥工程・脱穀工程・選別工程にすすみます。サイズによる等級選別工程を経て麻袋詰めされて、輸出されます。
輸入したコーヒーは、品質鑑定工程・焙煎(ロースト)工程・配合(ブレンド)工程・粉砕(グラインド)工程を通過して包装されます。その後は、厳しい製品チェックを受けて、販売用商品・業務用商品が完成します。
現在の工程に至るまでには、コーヒーの実を焙煎して香り・味を引き出す技法が偶然の結果で導き出されました。その偶然の技法を紹介しますが、伝説であり本当か噂かは保証できませんので、あくまでも一つの説としてお読みください。
コーヒーの発祥起源は諸説ありますが、その中でもとても興味深いのが山火事です。
9世紀頃のエチオピアで起きた山火事が起源とされているようです。
西暦900年頃にエチオピアで大規模な山火事が発生しました。当時、消火活動などは無く自然鎮火を待つだけでした。その際にコーヒーの木も一緒に焼けてしまったようです。
山火事はしずまったのですが、人々が鎮火した山へ行くと、何とも言えない良い香りが充満していて、人々は今までに嗅いだことがない良い香りに驚いたそうです。
良い香りで充満していた焼け野原の足元に豆が大量に落ちていることに気付きました。元々自生していたコーヒーの木々は焼け、一緒に実(コーヒー豆)が焼かれて焙煎されていたのです。山火事が人々に恩恵をもたらせてくれました。
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コーヒーが世界に広がったワケ
美味しいコーヒーが全世界に広がった理由を説明します。
宗教の広布によってコーヒーが世界に広がりました。その宗教とは、世界の1/3の人々が崇拝するイスラム教です。イスラム教はラマダンと言う断食の時期があり、眠気覚まし効果があるコーヒーを飲用したと言われています。
イスラム教の公布に伴って、発祥地アラビア半島からエジプト・イラク・トルコに伝来しました。トルコはオスマン帝国と言う大国でした。その大国からヨーロッパ・アメリカ・アジア・アフリカへ広まったと言われています。
現在は、コーヒーの原産国は南米諸国が多いですよね。産地により酸味・渋み・苦味・香りに特徴があり嗜好品としても多く流通しています。
その後、コーヒーの木の実を焙煎して使用されるようになりました。当初は「薬」として使われて「眠気覚まし」の特効薬でした。それから500年位経過してから飲用するようになりました。
コーヒーの日
日本にもすっかり定着したコーヒーですが、日本には「一般社団法人全日本コーヒー協会」が制定した、コーヒーの日があります。
毎年10月1日が記念日となっています。10月1日は記念イベントが開催されるようですが、詳細は協会のHPなどを確認してみましょう。
最後に
コーヒーは元々「薬」として使用されていましたが、その後、イスラム教の布教の際に世界中に広がり、日本にもすっかり定着し、コーヒー好きな人がたくさんいますよね。
煎じたコーヒーは独特の良い香りがしますが、煎じるようになった説の一つに山火事の起源があることを紹介しました。
この説が本当だったら、さぞかし良い香りがしたでしょうね。