2019年に日本でラグビーワールドカップが開催されますが、ラグビーとアメフトの違いはご存知ですか?前回、Wカップ大会で五郎丸歩選手が活躍してメディアで注目されるスポーツになったこともあり注目されるようになってきましたよね。ラグビーとアメフトの違いってなに?と思われていたら、初心者にもわかるように簡単に紹介していきますので是非お読みになってください!
ラグビーとアメフトの違い
ラグビー・アメフトはイギリス発祥のフットボールから発展して、全く違うスポーツになりましたが、どこが違うのでしょうか?
テレビ放送では、選手がヘルメットを着用している姿や、ボールをパスしてグランドを走り得点を競い合う光景が思い浮かびますがいまいち違いがわかりませんよね。そこで、ラグビーとアメフトの違いをわかりやすく表にしました。
項 目 | ラ グ ビ ー | ア メ フ ト |
装具 | 防具なし | 防具の着用が必須 |
ボール | 大きい | 小さい |
パス (投げ方) | 前方にパスができない | 前方にパスできる |
タックル | タックルされてもプレイは継続 | タックルされたらプレイ終了 |
試合特徴 | プレイが中断せず試合が続く | プレイ毎にハドル(選手が集まる円陣)で作戦会議あり |
人数 選手交代 | 15人制で、選手交代に制限があり | 11人制で、選手の交代は無制限 |
得点方法 | トライで点数を取得 その際、地面にボールを付ける | タッチダウンで点数を取得 その際、地面にボールを付ける必要はなし |
試合時間 | 前半と後半の2分割制 | 第1クォーター~第4クォーターの4分割制 |
それでは詳しく書いていきますね。
装具の違い
▼ラグビー
ヘッドギアなどをつける選手もいますが、アメフトほどの装備は着用できません。基本的に肌身で勝負します。
▼アメフト
ヘルメットやショルダーなどの装具の着用が義務化されています。装具は下記の通りです。(括弧内に標準的な価格を参考記載しました)
①ヘルメット:65,000円程度、最近は強い衝撃に備えてダンパー機能を有する製品があります
②マウスピース:2,200円程度
③ジャージ:上着のユニフォーム・基本的にビジター試合では白色系を着用します(4,000円程度)
➃ショルダーパッド:48,000円程度
⑤パンツ:下半身のユニフォーム(6,500円程度)
⑥ヒップパッド:尻部用保護パッド(6,000円程度)
⑦サイガード:サイパッド・太腿保護用パッド(2,500円程度)
⑧ニーパッド:肘部保護用パッド(2,500円程度)
⑨ソックス脚部保護用:(3,500円程度)
⑩スパイク:芝用・土用があり(20,000円程度)
ご覧のとおり、アメフトは装具がたくさんあります。新規に準備すると全部で16万円程度かかります。
ボールの大きさの違い
アメフトもラグビーも楕円形のボールですが、重量は異なります。ラグビーボールは400g~440g。アメフトのボールは、ラグビーよりも比較的小さくて軽い仕様で、397g~425gです。
パス(投げ方)の違い
ラグビーは、ボールを前方に投げると反則です。そのため、自分よりも後方にいるチームメイトに対して、下手投げでボールをトスします。
アメフトは、ボールを前方に投げてパスすることが許されています。そのため、野球のように上手投げでパスすることも可能です。
タックルの違い
ラグビーは、ボールをもっている選手にタックルすることが許されていますが、タックルは、肩より上部にすることは禁止されています。頭部・頚椎の損傷を抑制するためです。野球は投手がバッターの頭部に向けて投球すると危険球とされ退場になります。ラグビーはタックルされても反則が無い限り、試合の流れは中断せず、ボールは次のプレイに展開されていきます。
アメフトは、防具で全身が守られているため、頭部からタックルをすることが可能です。また、タックルしようとするディフェンス(守備陣)の選手に対してブロックしても良いため、アメフトでは同時多発的に様々な衝突が生じます。ボールを もっている選手がタックルされるとそこでプレイは終了する規則です。
試合の特徴の違い
ラグビーは、プレイが断続的に続きます。ボールが外に出たり、反則が無い限りプ レーは続きます。特徴的な点は、ボールを奪われずにキープし続ければ、制限無く攻撃を 継続できます。
アメフトは、タックルされたり、パスが失敗するタイミングでプレイが終了となります。そのため、前のプレイと次のプレイの間には作戦会議のためのハドル(選手が集まる円陣)をすることができます。4回のプレイ以内で10ヤードの陣地を獲得することができなければ攻守交代となってしまうためです。
人数と選手交代の違い
ラグビーはフィールド上にひとチーム15人の選手がプレイをします。一度フィールド上からベンチに戻った選手は、もう一度その試合に出場できません。野球と同様に一度交代された選手は再出場できない規則と同じです。
アメフトはフィールド上にひとチーム11人の選手がプレイをします。選手交代は無制限ですので、プレイとプレイの間に、回数に制限なく選手はフィールド上に出入りできます。バレーボールと同様に選手の交代に制限が無く、同一の選手が何度も出場できます。
得点方法の違い
ラグビーのトライは、ゴールゾーンにボールを接地させないと得点が入りません。トライで獲得できる得点は5点です。トライの後は、コンバージョンキック(褒美のゴールキックです)を成功できれば2点を追加で獲得できる得点取得方法です。合わせて7点を取得できます。
アメフトのタッチダウンは、エンドゾーン(フィールドの両端にあるゴールラインのこと)をボールキャリアが超えるだけで得点が入ります。タッチダウンで獲得できる得点は6点です。タッチダウン後は、ポイントアフタータッチダウン(追加得点)という制度があり、キック成功なら1点、プレイ成功なら2点を追加で取得することができます、合わせて7点~8点を取得できます。
試合時間の違い
ラグビーは、前半と後半の2分割制で、それぞれの時間は40分です。アメ フトはロスタイムがありませんが、ラグビーでは前半と後半のそれぞれにロスタイムがあります。試合全体の時間としては、2時間前後です。サッカー(フットボール)のロスタイム制度と同様にコーナーキック・フリーキック・ペナルティキック・反則した際の中断・選手交代による中断時間合計と同じです。
アメフトは、第1クォーター(1Q)から第4クォーター(4Q)までの4分割されています。それぞれ時間は15分です。試合全体の時間としては、2時間30分前後です。バスケットボールと同様にロスタイムはありません。
以上のように、それぞれ違いがあります。テレビ放送やインターネット動画がお近くにありましたら、ぜひ確認してみましょう。
ラグビーとアメフトの歴史の違い
ラグビーとアメフトの歴史を説明します。同じく対比表にしました。
項 目 | ラ グ ビ ー | ア メ フ ト |
発祥 | 1871年にイギリスで発祥 | 1906年にアメリカで発祥。 |
ラグビーの発足前は、地域によって様々な独自ルールが存在していたようです。1871年のラグ ビー協会設立により、ルールが明文化されてラグビーが一つのスポーツとして確立しました。
ラグビーのルールがアメリカ合衆国に広まり、1880年にラグビーでの「スクラム」から「スクリメージ」へルールの改新が行われました。その後、1906年に現在のアメフトの基礎となるルールが明文化されて、アメリカンフットボールが確立されました。
それぞれ100年以上の歴史があるスポーツで、どちらも伝統があることがおわかりいただけたと思います。
スポンサーリンク
ラグビーとアメフトはどっちが危険!?
どちらもぶつかりあったりして危険なスポーツのように見えますが、ラグビーとアメフトの危険度を説明します。こちらも同じく対比表にしました。
項 目 | ラ グ ビ ー | ア メ フ ト |
危険度 | アメフトより低い | ラグビーより高い |
ラグビーはアメフトよりも怪我の率が低いです。ラグビーの場合、保険適用する怪我の発生率は6%以下です。タックルをする際に肩から上部にあたる頭部・頚椎・首への攻撃が禁止されているからだと言われています。
アメフトもラグビーも怪我が多いスポーツに変わりはありません。アメフトはラグビーよりも危険度が高いです。アメフトの場合、保険適用する怪我の発生率は7%以上です。
どちらも選手同士が接触・衝突・激突するスポーツです。大きな事故になることもありますが、怪我をして復帰するまでに数週間・数ヶ月の治療を要することもあるようです。
ラグビー・アメフト選手になるには?
一流選手になるために、幼稚園・保育園に通いながら練習をして進学していきます。系列高校に入学して、ラグビーは創部100年の明治大学、アメフトは創部80年の日本大学を目指します。大勢の少年たちが目標にしています。
女子のラグビーやアメフトのチームはあるの?
男女平等の観点から女子のラグビーは35年前から行われています。1991年からは女子チームのWカップも開催されています。
日本代表選手を『サクラフィフティーン』と言います。
女子のアメフトは1990年に第一生命がクラブチームを発足させ、現在4チームが活躍しています。最近の女子ラグビー・女子アメフト選手は美女が集うスポーツになっているようです。
最後に
ラグビーとアメフトの違いを紹介しました。日本国内では男子のラグビー・アメフトは盛んに行われていて熱狂的なファンも多いです。
熱狂的なファンもいますが、ラグビー・アメフトは野球やサッカーなどのようにテレビ中継されません。大学選手権大会・社会人選手権大会の決勝戦はNHKテレビで中継をしていますが、民放では中継放送をしません。
視聴率を取得できないことや番組スポンサーがいないことも原因とされているようです。しかし、2019年のWカップ大会はNHK・民放ともに日本戦は中継するようです。
吾郎丸選手の活躍でラグビーに興味を持った人達や子供達も多いですし、2019年のワールドカップは盛り上がることでしょう。