大晦日の夜になると、気がつくと除夜の鐘の音が聞こえてきますよね?
毎年、いつから鳴っているのかもわからず、気がつくと終わってるってことはありませんか?
いったい、何時から何時頃まで鳴らしているのでしょうか?
また、108回鳴らす、という決まりがありますが、どうして108回なのか?など、除夜の鐘について歴史なども調べましたのでまとめました。
また、一般人が参加する方法や、東京で一般人が除夜の鐘を鳴らることができるお寺についても調べましたので紹介します。
除夜の鐘は何時から何時まで?歴史は?いつから始まった?
「除夜の鐘」は、その年の大晦日=12月31日の23時過ぎから新年の1月1日の午前1時ころまでに鳴らします。
大晦日のNHK「紅白歌合戦」が23時45分に終わると「行く年来る年」の番組が始まり、全国の寺社仏閣を中継して「除夜の鐘」の風景と参拝者の風景を放送していますよね。
毎年放送されているので当たり前になっていますが、いったいいつ頃から除夜の鐘を鳴らす風習が始まったのでしょうか?
「除夜の鐘」が日本に伝わったのは、中国「宗」の時代(西暦960年~1279年頃)です。
当時の日本は鎌倉時代で、源頼朝~北条家が政治を行っていた頃になります。
鎌倉時代の鎌倉幕府が崩壊すると、足利家が幕政を行った室町時代になり、「除夜の鐘」の風習は、この室町時代に全国に広がったと言われています。
足利義満将軍は神社仏閣を大切にする方でしたので、一気に全国に広がったようです。
室町時代と言われてもピンとこないですよね。
『とんち』で有名な一休さんという僧侶はご存知でしょうか?一休さんが活躍されたのが室町時代です。
「除夜の鐘」はなぜ108回鳴らすの?
「除夜の鐘」のなぜ108回鳴らすのでしょうか?
それは、人間には百八つの煩悩(ぼんのう)があると考えられており、その煩悩(ぼんのう)をおはらいするために「除夜の鐘」をつきます。
煩悩(ぼんのう)とは、人々の心を惑わせる・悩ませる・苦しませる心の乱れのことです。
代表的な人々が持つ煩悩(ぼんのう)には、
怒り
執着
妬み
恨み
などがあります。
身心を悩まし苦しめて・わずわらせて・けがす精神的乱れのことを言います。
新年に煩悩(ぼんのう)を持ち越さずに、おはらいをして清めるために「除夜の鐘」を鳴らすのです。
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有名どころの除夜の鐘
日本三大鐘楼されている鐘は「京都・方広寺」「京都・知恩院」「奈良・東大寺」と言われています。
日本人は、日本三大名山、日本三大名城、日本三大名湯、日本三大名瀑などとベスト3を名付けることが好きですよね。
ですので、除夜の鐘で有名どころというと、上の3つがあげられます。
除夜の鐘は一般人も鳴らすことができるの?
「除夜の鐘」は一般人も鳴らすことができるのでしょうか?
神社仏閣によって異なりますが、名前が知れた神社仏閣で「除夜の鐘」を鳴らす行事に一般人でも参加できるところはあります。
ですが、名前が知れた神社仏閣では「除夜の鐘」を鳴らしたい希望者が多いので、事前予約が必要なケースや事前に整理券をいただいた方が鐘をつく仕組みを取り入れているケースがあります。
ですので、「除夜の鐘を鳴らしてみたい!」と思ったら、該当する神社仏閣のHP確認や電話で確認しておきましょう。
除夜の鐘は無料で鳴らすことができるの?
「除夜の鐘」をつく料金は無料です。
ですが、近くに賽銭箱などが置いてあり、「除夜の鐘」をつかせていただいた感謝を込めるところもあるようです。
煩悩(ぼんのう)をはらい清めて、新しい年に持ち越さない気持ちを込めて賽銭箱に気持ちをおさめましょう。
除夜の鐘を鳴らすときの作法
「除夜の鐘」を鳴らす時の作法について紹介します。
2.撞木(しゅもく=鐘をつく棒)につながっている縄を引き鐘を鳴らす
3.再び合掌をして後続の方に気持ちよく譲る
以上の3点です。
お寺によっては1人ではなく、複数人で組になって鐘をつくこともあります。
東京都内で一般人が除夜の鐘を鳴らすことができるお寺10選
東京都内で「除夜の鐘」をつくことができるお寺10選を紹介します。
「麻布山・善福寺」
1,200年の歴史を持つ浅草・浅草寺に次ぐ古いお寺です。
「除夜の鐘」をつく方々の行列できる有名なお寺さんです。大晦日の12月31日23時45分頃から並べば無料で「除夜の鐘」をつくことができます。
アクセス:
南北線 「麻布十番駅」 1番出口
大江戸線 「麻布十番駅」 7番出口
「築地本願寺」
京都の西本願寺の東京別院です。
1617年に浅草に建立されましたが、明暦の大火で現在の築地に移転しました。
「除夜の鐘」をつく希望の方は、12月31日22時から先着350組に配布されますが、23時からの「除夜会」法要に参拝された方々が対象です。
アクセス:
日比谷線「築地」駅 出口1より徒歩1分
有楽町線「新富町」駅 出口4より徒歩5分
浅草線「東銀座」駅 出口5より徒歩5分
大江戸線「築地市場」駅 出口A1より徒歩5分
「海照山・品川寺」
一度失われた大梵鐘(だいぼんしょう=鐘)が1930年に戻ってきたことから、「鐘」が返る=「お金」が返るご利益があります。
大晦日の12月31日24時から並べば無料で「除夜の鐘」をつくことができます。
アクセス:京急線「青物横丁駅」徒歩5分
「日蓮宗大本山・池上本門寺」
日蓮聖人が入滅された霊跡として有名なお寺です。
大晦日の12月31日23時から鐘楼堂前で整理券が配布され、先着600名の方が、6名1組になって「除夜の鐘」をつくことができます。
アクセス:
東急池上線「池上駅」下車徒歩10分
都営浅草線「西馬込駅」南口下車徒歩12分
JR京浜東北線「大森駅」より池上駅行きバス(20分)「本門寺前」下車徒歩5分
「護本山・天龍寺」
境内にある「時の鐘」は新宿区指定の有形文化財に指定されています。
大晦日の12月31日24時から並べば無料で「除夜の鐘」をつくことができます。
アクセス:
JR「新宿駅」より徒歩5分
丸ノ内線、副都心線、都営新宿線「新宿三丁目駅」E5出口より徒歩1分
「西新井大師・總持寺」
都内では有名な真言宗豊山派のお寺です。
大晦日、12月31日24時から人数制限なしで「除夜の鐘」をつくことができます。
アクセス:
東武大師線「大師前駅」 徒歩5分
日暮里舎人ライナー 「西新井大師西駅」車 徒歩20分
「堀之内・妙法寺」
厄除けのお寺で、江戸時代から「堀之内のおそっさま」と呼ばれ慕われています。
大晦日の12月31日24時から26時までに並べば無料で「除夜の鐘」をつくことができます。
アクセス:
丸ノ内線 「東高円寺駅」徒歩15分
丸ノ内線「新高円寺駅」徒歩13分
JR中央線「高円寺駅」タクシー2km 5分
「威光山・法明寺」
都心とは思えない静けさが広がるお寺です。
大晦日の12月31日23時55分から並べば、並んだ方全員が「除夜の鐘」をつくことできます。
アクセス:
都電荒川線(三ノ輪・早稲田間)「鬼子母神前」
JR 「目白駅」徒歩15分
JR 「池袋駅」東口より、徒歩15分
「高幡不動尊金剛寺」
平安時代に建立された関東三大不動のひとつです。
大晦日の12月31日に整理券が配布され、先着108組の方々が「除夜の鐘」をつくことができます。
アクセス:
京王線「高幡不動駅」徒歩3分
中央線「立川駅」からモノレールへ乗り換え「高幡不動駅」 徒歩5分
「代々木山・雲照寺」
第2次世界大戦で「鐘」の供出を逃れた幸運の「鐘」です。
大晦日の12月31日、24時から並べば無料で「除夜の鐘」をつくことができます。
アクセス:
小田急線「代々木上原駅」徒歩5分
最後に
「除夜の鐘」は今年1年の悪い事・嫌な事を祓ってくれる大切な行事です。
一般人も鐘を鳴らすことができるお寺がありますので、自分で鐘を鳴らし煩悩をおはらいして新年を迎えることで、より清らかな気持ちになれるかもしれませんね。
予約制や抽選のところもありますので、事前に調べておくことをおすすめします。
千年以上前から行われている歴史のある行事です。「除夜の鐘」を聞きながら、明年を清い気持ちで迎えましょう。