お盆とは先祖を供養する行事のことで、7月中旬または8月中旬にとり行われます。
家族揃ってお墓参りや迎え火、盆踊りなど、子供の頃から何らかの形で参加し、馴染み深い行事となっている方も多いと思います。
お盆には、お供え物をしますが、どうしてお供え物をするのか不思議に思ったことはありませんか?
お盆のときにお供え物をする意味について書いていきますね。
お盆のお供え物は御先祖様への贈り物
お盆になると、ご先祖様が里帰りをして、故郷に集った家族・親族と共に過ごすといわれています。
仏壇に灯す明かり・お線香、故人が好物だった花や砂糖菓子(御供菓子)の食材・清浄な水のお供え物は一般的に「五供(ごく)」と言い、ご先祖様の御霊を迎えてもてなすことがお供え物です。
お盆の時期は、地域によって7月、8月と違いはありますが、お盆のお供え物は各地方の習慣や仕来り、家族の菩提寺の決まりによって異なります。しかし、ご先祖様を供養する行事であることは共通です。
お供え物は、ご先祖様を感謝する気持ちを込めて贈るものですので、ご先祖様の好物をお供え物とすると良いといわれているわけですが、好物が手に入らないこともありますよね。
一般的に、お供え物の費用は数千円程度です。但し、お供え物では無く現金の場合は、多当袋に入れて盆返し(お菓子の詰め合わせ)を添えましょう。あくまでも故人を供養するためのものですから、お供えの品物は心のこもったものを選びます。
お供え物に贈りたい物
贈りやすいお供え物を紹介します。
- 旬の果物
- クッキー・煎餅の日持ちのするお菓子
- 素麺などの乾麺
- ご先祖様の好きだった飲み物(お茶・和酒・洋酒)
- 生花
- 線香・蝋燭
- その地域の名産品・特産品
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食材をお供えする時のマナー
お供えした物が何かご先祖様がわかるように、すぐに食べられる状態でお供えします。
お盆の期間はお供え物を絶やさないのがマナーです。暑さが厳しい時期ですので、長時間お供えしっぱなしにしないで、手間を掛けるようにしましょう。
- 物は綺麗に洗い、皮を剥きフォークを添えてお供えします。
- 菓子は箱から出して、小袋の状態でお供えします。
- 乾麺は茹でて盛り付け、箸とつゆを添えてお供えします。
お盆のお供えのNGマナー
お盆のお供え物として不向きなものを紹介します。
鮮魚・肉類
絶対に駄目ではありませんが、暑い季節なので、腐食が早まります。周りからは「常識が無いのでは?」と思われるかもしれません。また、仏式で鮮魚・肉類は「殺生」に繋がりますので気を付けましょう。
トゲのある花・匂いの強い花・毒性を持つ花
最近はうるさく言われなくはなりましたが、気にする方もいるので避けましょう。例えば、薔薇やあざみは避けましょう。生花店で仏花を購入する際には「仏花用」と分類させており、薔薇やあざみは包まれていません。
高額なもの
一目で高級感溢れるようなお供え物は避けましょう。気合入れすぎて高額のものを用意して、親戚の方の顔を潰すことがない配慮が必要です。
お供え物は、日持ちして皆で分け合える食材を選びましょう。駅ビルのテナント・百貨店・スーパーマーケットでは、お供え物として適したものを用意していますので、お財布と相談して購入しましょう。
お供え物を下げる時のマナー
お供え物を下げる時のマナーを紹介します。
お供え物は、朝供えたら午前中には下げて、無駄にならないように家族で食べるのが本来の姿です。お供え物は、ご先祖様を供養することが目的です。お供え物は放置せずに適宜に下げましょう。
お供え物を下げたら家族・親戚でいただきましょう。お供えした食べ物は、ご先祖様と一緒にいただくことが供養になります。
但し気を付けなければいけない事は、お下がりで持ち帰ったお供え物は、再度お供えすることは厳禁です。
まとめ
お盆のお供え物は、里帰りをするご先祖様に召し上がっていただくための贈り物です。
贈り物は、出来る限り、ご先祖様の好物を選びます。
好物が手に入らない時は、果物、クッキー、せんべい、飲み物をお供えします。
お盆中は、常にお供え物を切らさないようにし、何がお供えしてあるのか、ご先祖様に一目で分かるように、すぐに食べられる状態でお供えします。
朝お供えをしたら、午前中には下げて、家族みんなで頂きます。
お供えして家族みんなで美味しく食べることで、ご先祖様の供養となります。