「秋なすは嫁に食わすな!」という言葉を聞いたことがあると思います。
聞いたことはあるけど理由はよく知らない、意味をよく知らないという方も大勢いるのではないでしょうか?
なんとなく、「秋なすは美味しいから嫁に食べさせるのはもったいない」という、姑目線の意地悪な言葉なのかなと思ったり、なすびは体を冷やすからお嫁さんが食べると、体に良くないという意味なのかな?と想像してみたりはするのですが…。
なんと、「秋なすは嫁にくわすな」の意味は4つもあるのです。
一つひとつ紹介し、由来についても書いておきますので、読んでみてください。
「秋なすは嫁に食わすな」の4つの意味
「秋なすは嫁に食わすな」には4つの意味があるようです。
一般的に言われているのは、「秋なすというのは美味しいので、よその家からの憎い嫁には食べさせるのはもったいない」という姑の嫁いびりです。
やはり「嫁に食わすな」というのはお姑さんからの言葉なのですね!
他には、秋なすには種子がない為、子宝に恵まれなくなってしまうという意味合いがあるようです。
この場合、食わすな!とはいっても、優しさを感じますね。
この二つ以外にも言われていることがあるようです。
秋なすは美味しいのでたくさん食べてしまいがちですが、毒性のアルカロイドを含んでいるために、健康を害してしまう恐れがある、という理由から、大切な嫁には食べさせてはいけない、のだそうです。
これも優しい意味合いですね。
なすというのは東洋医学の見方では体を冷やす食べ物といわれています。
女性にとっては体が冷えるのは良くないので、「子供を産んで欲しいお嫁さんにはなすをあまり食べさせてはいけない」という意味もあります。
色んな理由があるんですね。
秋なすは美味しいから食べさせるな、という以外は、優しい理由ですよね。ほっこりします。
しかし、本来は憎らしい嫁にはもったいないという意味で使われているために、体を冷やすからとか子種のためにというのは、そんな嫁に対しての姑の言い訳から生まれたのかもしれません。
・秋なすは種がないため、子宝に恵まれない
・毒性のアルカロイドを含んでおり、大切な嫁が食べ過ぎて欲しくないため
・体を冷やすため
「秋なすは嫁に食わすな」の由来
鎌倉時代の和歌集に、「夫木和歌抄」というのがあり、そこには「秋なすびわささの粕につきまぜてよめにはくれじ棚におくとも」と書いてあります。
これが、秋なすは嫁に食わすなの語源ではないかといわれています。
わささとは、若酒と書いて、新酒の意味で、「よめ」は、「夜目」と書いてネズミを意味します。
ですから、酒粕につけた秋なすを美味しくなるまで棚に置いておくのはよいが、ネズミに食べられないように気をつけろという意味になります。
そのため本来は、「秋なすはネズミに食わすな」であるとも言われています。
しかしこれは、夜目がネズミであるとは言い切れず、その可能性があるに過ぎません。
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秋に嫁が食べてはいけない食べ物
なす以外にも秋に嫁が食べてはいけないと言われている言葉があります。
「秋サバは嫁にくわすな」もその一つです。
サバは秋になると、脂がのって美味しくなるから、と言われています。
そして、秋のサバは鮮度が落ちやすくなって体によくないからとも言われています。
その理由だと嫁の体を気遣ってのことになりますね。
いい理由も悪い理由も、秋なすと同じような意味合いですね。
他では、以下のような言葉もあります。
・秋タナゴ嫁に食わすな
・秋蕗(あきふき)嫁に食わすな
これらは、美味しいから嫁に食わすなという意味合いです。
古くからの言葉だと思いますが、いつの時代も嫁はいびられてしまうのですね。
まとめ
秋なすは嫁に食わすなは聞いたことがあると思いますが、他にも同じ意味で色んな言葉があります。
嫁からしたら悲しいことわざではありますが、いい意味でも使われていますし、今時本当にこんなことを言うお姑さんはいないのではないかな!?と思います。
でも体が冷えたり良くないのであれば、秋なすを食べるのはほどほどにしましょう!