ちょっとしたお掃除や衛生的な作業にも重宝するゴム手袋。実は粉あり・粉なし2種類あるのをご存知ですか?今は新型コロナウイルスの影響で品薄状態のゴム手袋ですが、今日はゴム手袋の粉の成分や用途、粉あり・粉なしの違いについてもご紹介します。
ゴム手袋の粉ありと粉なしの違い
素材が同じゴム手袋でも、ゴム手袋の内側全体に粉がついてサラサラしているものと、粉がないものがあります。
素材によって用途は色々あるかと思いますが、粉の違いはどの用途でも同じです。
粉の役割はゴム手袋の着脱を楽にするためです。
確かに粉がついていないものは、使っているうちに蒸れてきてしまいます。
ハンドクリームを塗ったあとにゴム手袋をして、お湯で食器洗いをすると手は保湿されて潤うのですが、手袋を脱ぐときにくっついてしまってストレスになってしまいます。
ゴム手袋の内側にサラサラした粉がついていると、そのストレスも軽減されることでしょう。
ゴム手袋の粉の正体は?
ゴム手袋の着脱をスムーズにするために粉がついていることは分かりましたが、この粉はいったい何から出来ているのでしょう?
私も今はパウダーフリー(粉なし)派ですが、パウダーフリーを選ぶ理由のひとつに得体の知れない粉は気持ち悪いから、というのがあります。
ここでしっかりと、粉の正体を調べておきたいと思います。
大手ゴム手袋メーカーであるオカモト株式会社のホームページの「よくある質問」コーナーに粉の正体が記載されていました。
粉つきの手袋についている粉は何ですか?
コーンスターチです。(とうもろこし由来のデンプンを粉末化したものです)
引用:オカモト株式会社
ゴム手袋についている粉は、とうもろこしから作られたデンプンだったのですね。
食物由来のものとして知り、安心しました!
しかし、いくら食物由来といっても、とうもろこしにアレルギーがある人もいるので、全ての人に安心というわけではありません。
粉が原因でアレルギーになり、手にかゆみを生じる人もいるので、おかしいなと思ったら早めにゴム手袋を脱ぐか、粉なしタイプに変えるようにしていきましょう。
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粉つきがオススメな人と粉なしがオススメの人
粉つき・粉なしは基本的には好みによって使い分けることが可能です。
着脱のときのストレスを軽減したい人には粉つきがオススメですし、かゆくなってしまうのを避けたい人には粉なしがオススメです。
その他にも私は用途によって使い分けるのも一つだと思います。
粉つきがオススメ
・屋外で使用するとき
ガーデニングや家庭菜園など屋外での作業でゴム手袋を使うときは、汗もかきやすいので、粉つきがおすすめです。
水や汗で手が少し濡れていてもスルっと装着できますし、もちろん脱ぐときも粉のおかげでストレスが少なくなります。
・掃除や水仕事のとき
洗剤での手荒れを防ぎたいときにゴム手袋を使うことがありますが、お湯を使っていると手袋の中で蒸れて、汗をかいてしまうことも。
外作業のとき同様、汗ばみやすい場面でのゴム手袋の使用は粉つきがおすすめです。
粉なしがオススメ
・食品を扱うとき
ゴム手袋を使って食品に触れる際には、食品衛生法に沿った素材であることが義務付けられています。
これはゴム手袋の素材の話なので、粉のあり・なしは食品衛生法では定められていないのですが、着脱したときの粉が、近くにある調理器具に舞っても不安ですし、粉がないタイプの手袋を使用した方がよいのでは、と思います。
最近は粉なしタイプの手袋でも着脱がしやすいように工夫されているものが多いので、そういったものを使用するのも良いと思います。
・人の体にふれるとき
医療や介護の場面で人の体に触れるときにゴム手袋を使用する方も多いと思います。
2016年に厚生労働省は医療用に使う手袋は粉なしタイプのものに切り替えるように促す通知を発表しました。
厚生労働省としても、一層の安全性確保の観点から、パウダーフリー手袋への供給切替えを促すため、別添のとおり、製造販売業者に対して、2年以内に供給切替えを行うよう通知しました。
引用元:厚生労働省
これはアメリカが手袋についているコーンスターチも、医療の場面において安全性が確保できないとして医療用の粉つきタイプの手袋の製造を中止したという発表を受けて、日本も段階的に切り替えると発表しました。
既にこの発表があってから4年が経過しているので、現在は医療用で使用されている手袋は粉なしタイプしか存在がありません。
以前、皮膚科のお医者さんにお話を伺ったときに、家族の体に塗り薬などを塗るときに使う手袋はパウダーフリーのものを推奨していらしたので、やはりコーンスターチが原因となるアレルギーを防ぐための観点だったのかな、と思います。
現在流行している新型コロナウイルスを、手からの感染を防ぐ目的として、使い捨てタイプのゴム手袋が注目されています。
街中でもこのようなタイプの手袋をしている方を見かけるようになりました。
このような目的で使用する場合は、粉つきのものでも粉なしのものでも、好みに応じて使い分けてよいと思います。
まとめ
現在意外な形で注目されているゴム手袋についてまとめましたが、いかがでしたでしょうか?
私も手袋についている粉の成分が何なのか分からなくて敬遠してきましたが、とうもろこしという身近な成分だと知り、安心しました。
この粉のおかげで手袋の着脱がスムーズになるのなら、粉つきタイプを試してみようかなと思います。
しかし、医療の場では手袋に対してパウダーフリーを推奨する基準が出来たり、と用途に応じて使い分ける必要があるということも実感しました。
便利な使い捨てタイプの手袋も用途に応じて、上手に使い分けてみてくださいね。