台風とハリケーンはどっちが強いのか?違いをわかりやすく説明!

 

台風は「タイフーン」とも言い、海外では「ハリケーン」「サイクロン」と呼ばれています。

 

どれも、激しい雨・強風・突風などのイメージがありますが、実は、レベル分けに違いがあるのです。

 

これらの違いについてと「台風」と「ハリケーン」はどっちが強いのか?について説明していきます。

 

台風とハリケーンはどっちが強いのかを比較

 

ハリケーン1

 

熱帯低気圧が成長して発生する「台風」「ハリケーン」ですが、どちらが強いのでしょうか?

 

どちらも、発生して成長する過程で海水表面温度が27℃を超えると、勢力が増して甚大な被害を及ぼすと言われています。

 

「台風」・「ハリケーン」には強さの階級があります。

 

まず、「台風」から説明します。

 

「台風」は日本固有で気象庁が判定を行っています。

 

「台風」の強さは3段階です。

強い:最大風速44m/秒未満
非常に強い:最大風速44m/秒以上
猛烈:最大風速54m/秒以上

 

 

「ハリケーン」は、アメリカ合衆国の国立ハリケーンセンターで判定しており、強さは5段階です。

カテゴリー1:最大風速42m/秒以下
カテゴリー2:最大風速43m/秒以上
カテゴリー3:最大風速50m/秒以上
カテゴリー4:最大風速59m/秒以上
カテゴリー5:最大風速70m/秒以上

 

「台風」の区分より規模が大きいカテゴリー4、5があります

 

時々テレビニュースでアメリカ合衆国東海岸にカテゴリー5級の「ハリケーン」が襲来し甚大な被害があった報告を聞きますよね。

 

「台風」「ハリケーン」の区分別の影響度を下記の表にまとめました。

 

台風最大風速/秒ハリケーン
カテゴリー
最大風速/秒状  況
強い33m~43m133m~42m建築物の被害は少ない
木の枝が折れる恐れがある
非常に強い44m~53m243m~48m屋根や一部のドア
窓に被害の恐れ
猛烈54m以上349m~58m建築物など構造物に被害の恐れ
木々が倒れる恐れ
459m~69m住居の屋根が潰れる恐れ
海岸・河川に大きな侵食の恐れ
570m以上多くの住居で屋根が破損する恐れ
海岸線近辺は洪水発生の恐れ

 

 

このように「ハリケーン」はカテゴリー4、5と猛烈な「台風」を超える区分設定がされており、「ハリケーン」は強い熱帯低気圧であると言えます。

 

日本とアメリカでの区分が異なるため、どっちが強いとは一言では言い切れません。

 

「ハリケーン」は最大風速の猛烈の区分が3段階に分かれていますが、「台風」の場合、最大風速が54m以上をひとくくりにしているからです。

 

ですが、過去最大の「台風」と「ハリケーン」を比較してみると、最大風速の記録はハリケーンの方でした。

 

過去の最大の台風とハリケーンについては、下の方に書いておきます。

 

台風・ハリケーン・サイクロンの区別

 

ハリケーン-2

 

「台風」「ハリケーン」「サイクロン」は、発生する地域によって呼称がかわる熱帯低気圧です。

 

それぞれの区別を説明します。

 

台風

 

「台風」は太平洋の東南地域で発生する熱帯低気圧です。気圧が990hp以下で、中心付近の最大風速が17.2m/秒以上の低気圧を指します。

 

最大風速が秒速17.2m以上の低気圧に「台風xx号」と命名する基準は日本独自の判定方法です。

 

世界的には「タイフーン」「ハリケーン」「サイクロン」も中心付近の最大風速が秒速64ノット(33m)以上の低気圧を呼びます。

 

日本では発生順に「台風1号」「台風2号」…「台風30号」のように一連番号で管理しています。

 

「台風」の認定基準は日本と世界標準とで異なります。

 

昭和28年から日本独自の認定基準を設けて、世界基準より低位な熱帯低気圧を「台風」と認定して、危険な低気圧が襲来すると警告するようになっています。

 

「台風」と同じように太平洋北西部・南シナ海で発生して最大風速が秒速64ノット(33m)以上の低気圧を「タイフーン」と言います。

 

ハリケーン

 

ストーム

 

「ハリケーン」は熱帯低気圧で、大西洋北部・大西洋南部・太平洋北東部・太平洋北中部で発生し、最大風速が秒速64ノット(33m)以上の低気圧を指します。

 

アメリカ合衆国では発生順に、「Arlene」「Bonnie」「Cindy」…「Wendy」とアルファベット順の人名がつけられます。

 

「X」「Y」「Z」は使用されず「A」~「W」までです。「W」を超えると「A」に戻り命名します。

 

サイクロン

 

「サイクロン」はインド洋で発生する熱帯低気圧で、インド洋以西を襲います

 


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観測史上最大の台風とハリケーン

 

観測史上最大で甚大な被害をもたらした「台風」・「ハリケーン」を紹介します。

 

観測史上最大の「台風」

 

国内の過去最大級の風速と甚大な被害をもたらした史上最大の台風です。

 

名称伊勢湾台風
発生時期1959年9月21日21時
最低気圧895hpa
最大風速秒速75m
被災者数亡くなった方 4,697名、行方不明の方 401名、負傷された方 38,921名

 

 

観測史上最大の「ハリケーン」

 

ハリケーン-カトリーナ

 

カテゴリー5と判定された「ハリケーン」です。

 

上の写真は、国際宇宙ステーションから撮影されたカトリーナです。

 

名称カトリーナ
発生時期2005年8月23日
最低気圧902hpa
最大風速秒速78m
被災者数亡くなった方 1,335名、負傷者数 多数

 

 

観測史上最大の「サイクロン」

 

最低気圧・最大風速は「伊勢湾台風」「カトリーナ」に及びません。しかし、被災者数が世界最大級の自然災害です。

 

名称ナルギス
発生時期2008年4月27日
最低気圧962pha
最大風速秒速60m
被災者数亡くなった方と行方不明の方を合わせて、138,366名

 

最後に

 

9月と10月は台風発生の繁忙期で、大きな被害を残していくことがあります。

 

地球温暖化によるものなのか?
異常気象によるものなのか?

 

識者の方々が研究されていますが、大型化する・今までとは異なるコースを進む現象が出ています。

 

通常であれば、フィリピン・インドネシア周辺で発生した熱帯低気圧が成長して「台風」になります

 

その後、北西方向へすすみ台湾・沖縄県・南九州に接近し、太平洋高気圧と偏西風の状況によって北東方向へすすむと日本列島を縦断します。

 

しかし、最近は、グアム島周辺で発生した台風が真西にすすみ、ユーラシア大陸目前で北上して国内に上陸するケース・東北地域から上陸するケース・北海道に上陸するケースと予測不能な進路になっています。

 

携帯ラジオ・携帯端末の充電器・非常飲料・食料・底の厚い靴・手袋・マスク・懐中電灯を用意して、不測事態に備えることが大切です。

 

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